鳴り物なき甲子園
テキトー日記
理由はわからない。震災後の『自粛』により、甲子園の熱戦からブラスバンドが排除されている。
ガキおやじは毎日球児たちの熱き闘いを、営業車のラジオから聴いている。
ガキおやじは野球が好きで、子供の頃の将来の夢は野球選手だった。
しかし、背がとても小さかったガキおやじは、早々に夢に見切りをつけた。しかし、野球に関わりたくて、何故か中学で吹奏楽部に入った。
高校時代も吹奏楽部に入り、定期演奏会、吹奏楽コンクールの2大イベントに注力したのはもちろんだが、ことのほか気合いを入れていたのが、野球部の応援演奏だった。
我が母校は、甲子園出場経験などない公立普通科高校。しかし、公立高校の中では野球部は強かった。地元神奈川では当時『大物食い』とか『ダークホース』とか呼ばれていた。
夏の高校野球神奈川県予選は、『吹奏楽部員の甲子園』と呼ばれる、全日本吹奏楽コンクールへの長い道のりの第一歩である、都道府県大会への予選『地区大会』の本番と時期が近い。
学校は夏休みに入っても、ブラバンに休みはない。地区大会前の仕上げの時期の野球応援。
部内は、この時期に野球部の応援に出掛けることの是非を巡って必ず真っ二つに分裂する。どこの公立学校の吹奏楽部でも勃発する問題だ。
ガキおやじの代も野球部の応援をしたい派としたくない派が夜遅くまで衝突した。部室を追い出され、暗い教職員駐車場で遅くまで喧々囂々の大論戦。
野球応援は体力的にとてもきつい。炎天下のスタンドで2時間以上楽器鳴らしっぱなしで倒れる女の子がいたり、楽器の調子が悪くなることもある。
ガキおやじが高3の夏の神奈川県大会2回戦は、延長16回の死闘。炎天下のスタンドで4時間以上演奏を続けた。
野球に思い入れのない部員には地獄だったかも知れない。
とは言っても、結局毎年野球部が負けるまで全試合同行するのだ。
吹奏楽コンクール本番と重なったり、本番前日と重なったり、どうにもならないときは、OBに片っ端から声かけて球場に駆けつけてもらったりするが、当時は原則全部員が球場入りしたものだった。
部員がたくさんいる学校は、コンクール組と野球応援組に別れたり出来ただろう。しかし、我が母校は、ほぼ全部員がコンクールメンバーだった。
規定で、全日本吹奏楽コンクールに出場するには、バンドメンバー50人必要だったから。当時の我が母校はほぼ全員が一軍だったのだ。今は部員数150人を越える、県内随一のお化け吹奏楽部になっているようだけど。
まあ、そんなこんなで、ブラバン小僧にも、高校野球にまつわる学園ドラマがたくさんあるわけですよ。
今年は全く鳴り物がいない。これが本来の野球なのかも知れないが、チンドン屋がいない甲子園はとても寂しい。
ガキおやじは毎日球児たちの熱き闘いを、営業車のラジオから聴いている。
ガキおやじは野球が好きで、子供の頃の将来の夢は野球選手だった。
しかし、背がとても小さかったガキおやじは、早々に夢に見切りをつけた。しかし、野球に関わりたくて、何故か中学で吹奏楽部に入った。
高校時代も吹奏楽部に入り、定期演奏会、吹奏楽コンクールの2大イベントに注力したのはもちろんだが、ことのほか気合いを入れていたのが、野球部の応援演奏だった。
我が母校は、甲子園出場経験などない公立普通科高校。しかし、公立高校の中では野球部は強かった。地元神奈川では当時『大物食い』とか『ダークホース』とか呼ばれていた。
夏の高校野球神奈川県予選は、『吹奏楽部員の甲子園』と呼ばれる、全日本吹奏楽コンクールへの長い道のりの第一歩である、都道府県大会への予選『地区大会』の本番と時期が近い。
学校は夏休みに入っても、ブラバンに休みはない。地区大会前の仕上げの時期の野球応援。
部内は、この時期に野球部の応援に出掛けることの是非を巡って必ず真っ二つに分裂する。どこの公立学校の吹奏楽部でも勃発する問題だ。
ガキおやじの代も野球部の応援をしたい派としたくない派が夜遅くまで衝突した。部室を追い出され、暗い教職員駐車場で遅くまで喧々囂々の大論戦。
野球応援は体力的にとてもきつい。炎天下のスタンドで2時間以上楽器鳴らしっぱなしで倒れる女の子がいたり、楽器の調子が悪くなることもある。
ガキおやじが高3の夏の神奈川県大会2回戦は、延長16回の死闘。炎天下のスタンドで4時間以上演奏を続けた。
野球に思い入れのない部員には地獄だったかも知れない。
とは言っても、結局毎年野球部が負けるまで全試合同行するのだ。
吹奏楽コンクール本番と重なったり、本番前日と重なったり、どうにもならないときは、OBに片っ端から声かけて球場に駆けつけてもらったりするが、当時は原則全部員が球場入りしたものだった。
部員がたくさんいる学校は、コンクール組と野球応援組に別れたり出来ただろう。しかし、我が母校は、ほぼ全部員がコンクールメンバーだった。
規定で、全日本吹奏楽コンクールに出場するには、バンドメンバー50人必要だったから。当時の我が母校はほぼ全員が一軍だったのだ。今は部員数150人を越える、県内随一のお化け吹奏楽部になっているようだけど。
まあ、そんなこんなで、ブラバン小僧にも、高校野球にまつわる学園ドラマがたくさんあるわけですよ。
今年は全く鳴り物がいない。これが本来の野球なのかも知れないが、チンドン屋がいない甲子園はとても寂しい。